思い付きで出かけるのは楽しい。

ある日の夜明け。

私は仙台へ向かっていた。

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PENTAX K-1 MarkII + FA31/1.8

金がなかったので全行程下道で行く。出発した時はオリオン座が頭上に輝いていたが、福島を半分ほど走ったところで夜明けとなった。夕暮れの、夜へ移る頃を黄昏時(たそがれどき)と言うが、朝のこの時間は彼は誰時(かわたれどき)と言うらしい。少々寒いが、この時間の空気感の変化を愉しみながらのオープンドライブは実に贅沢な時間であった。

 

そもそもなぜ仙台へ向かっているのかというと、遥か北に住む大学時代の友人が仙台まで南下してくると聞いたからだ。大学時代の最後、3人で写真展を開いたメンバーの1人で、大学卒業以来の再会である。

前日の夜にその話を聞いて、3人のメンバーのうちのもう1人はそのまま仕事上がりに新幹線に飛び乗り、私は翌日の夜明け前に出発して、朝に合流となったわけだ。

 

いやーあほだね~w

 

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PENTAX K-1 MarkII + FA31/1.8

ハナからわかり切っていることではあるが、普通の人は残業して帰った翌朝、思い付きでクルマをとばして仙台まで下道で行ったり、ましてや当日そのまま新幹線に飛び乗ったりしないのである。

しかし、その場の勢いでもなんでも、行かないと彼と会えるのが何年後になるかわからなかったし、会いたい人には会える時に会うべきだと思う。

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PENTAX K-1 MarkII + FA43/1.9

というわけでロクに行くところもないのだが、仙台駅周辺をぶらついた。

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PENTAX K-1 MarkII + FA43/1.9

オープンの気持ちいい季節である。わかる。とてもわかる。

銀杏が綺麗に色づいていた。これを書いているころにはもう散ってしまっただろうか。

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PENTAX K-1 MarkII + FA43/1.9

車種はわからないのだが、少し旧い感じのするバイク。

FA43mmF1.9の1段絞ったあたりのボケとピント面のバランスが気に入っている。

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PENTAX K-1 MarkII + FA77/1.8

短い時間ではあったが、楽しいひと時であった。